歯を磨くと出血する原因は?

歯磨きの際に歯ぐきから出血することがあるでしょうか。

出血の主な原因は歯ぐきの炎症です。

歯肉炎とか歯周炎といわれる疾患に陥った歯ぐきにブラッシングなどの刺激が加わると、比較的簡単に出血してしまいます。重度な歯肉炎や歯周炎になり歯ぐきの状態が悪くなると、刺激が加わらなくても出血するこどがあります。

出血してしまうと恐怖心からブラッシングをしなくなってしまったり、うがい薬だけですませたりということになる方もおられます。

そうなると、ますます歯ぐきの状態は悪化してしまいます。

出血の度合いにもよりますが、ブラッシング後早くに血が止まるということであれば、正しい方法でブラッシングすれば歯ぐきの状態が改善し、出血を減らしていくことが可能であると考えられます。

歯ブラシの種類をそのような歯ぐきに対応した柔らかいものにしますと歯ぐきのマッサージ効果も得られ清掃することができますので有効です。

その際、最初はある程度の出血があると思われますが、ブラッシングを継続していきますと出血の量が少なくなってくるはずです。

改善しなければ歯科医院を受診してください。

歯ぐきの状態が改善していけば歯ブラシの毛の硬さを少し硬いものに変えていくことで歯面の汚れを落とす効率があがります。

最終的に普通にブラッシングする程度では出血しないようになるのが理想的ですが、

なかなか困難であることに間違いありません。

定期検診で歯周病予防してみませんか?

定期検診ですることは、歯磨きがしっかりできているか、新たな虫歯ができていないか、歯周病が進行していないか、など色々あります。

中でも、成人の8割がかかっているといわれる歯周病の定期検診の重要性についてお話します。

まず、歯周病とは、歯垢の中の歯周病原菌が歯ぐきに炎症を起こし、徐々に歯の周りの組織を破壊していく細菌感染症です。

痛みなどの自覚症状がなく進行することが多いので、サイレント・ディジーズ(静かに進行する病気)と呼ばれ、症状が進行すると歯を支えている骨を溶かし、やがて歯が抜けてしまう原因になります。

次に、歯周病は単に口の中だけの病気ではなく、全身の病気と関係していることが注目されるようになっています。

例えば、メタボリックシンドロームの要因の一つである肥満の方は脂肪細胞から次々と炎症物質が放出され、

それが歯ぐきの炎症を引き起こし、歯周病の発症や進行と関係するのではないかと考えられています。

また、糖尿病の方は歯周病にかかっている割合が高く、重症化しやすいことがわかっています。

同様に、歯周病のある人はない人に比べて心疾患を発症するリスクが高いと言われていますし、

歯周病菌は肺炎の原因となるものが多いので、

高齢、認知症など食物の飲み込みを上手くできない人は、特に注意が必要です。

このように、全身の病気の引き金になりますので

4ヶ月から半年に一度定期的に歯周病に関連した検査を受け歯磨きの状態をチェックし、

歯石や歯垢の除去など専門的なケアを受けることが重要です。


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