こんにちは藤本歯科の山口です。
歯を失う原因の第1位は歯周病なのはご存知でしょうか?現在8020の達成者は51.2%と初めて50%を超えました。つまり80歳で20本の歯がある方は2人に1人となった事になります。しかしながらまだ全体の50%です。そして近年話題になっているのが口腔内の影響で誤嚥性肺炎や認知症のリスクが上がるという事がわかってきました。特に認知症は歯の喪失による咀嚼障害による脳血流量の低下も影響していると言われています。また口腔内の定期検診に通うことで健康増進が図られ、結果として医療費が削減されるという国の統計結果も出ております。健康はまずお口の中からですね!
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高齢者の入れ歯の手入れはどのようにする?
部分入れ歯を実際に入れる手順としては、
型取りした歯型をもとに、
歯科技工所が1~2週間ほどかけて、入れ歯を作製します。
歯科医院で実際に患者が部分入れ歯を装着し、
付け具合など微調整していきます。
部分入れ歯ではなく、
両隣の歯を土台に人工の歯を固定する「ブリッジ」を装着する選択肢もありますが、
土台となる両側の歯を削る必要があるので、
まずは費用の安い部分入れ歯を試してみるのも一つの考えです。
部分入れ歯を使う際の注意点としては、清潔さを保つのが何より大切です。
取り外してブラッシングする際は、
通常の歯ブラシではなく、入れ歯用ブラシを使うことが大切です。
注意したいのは、一般的なチューブ入り歯磨き剤は使わないことです。
研磨剤が入っていて、入れ歯の樹脂部分に細かい傷を付け、臭いや雑菌の温床になる恐れがあります。
入れ歯専用の歯磨き剤を使うか、流水でブラッシングしましょう。
就寝時には外して清潔な水に漬け、除菌消臭効果のある漬け置きタイプの洗浄剤を使うのもおすすめです。
歯科で行う口腔清掃
歯周病の治療の最初に行われる処置がスケーリング、ルートプレーニングです。
ブラッシングが患者さんが行う口腔清掃なら、歯科医院で行う清掃がこのことです。
プラークと歯石の除去を行っているのは、スケーリングという作業です。
ルートプレーニングは歯茎の下のセメント質の部分のお掃除です。このセメント質は歯周ポケットの細菌に感染し、その部分が柔らかくなっています。放置しておくとプラークや歯石が沈着しやすくなります。軟化したセメント質を除去し、歯根面を硬く平らに整形する処置することで、歯石が沈着しにくくなり、なおかつ知覚過敏も起こりにくくしてあげることをルートプレーニングという作業です。
スケーリングは、歯茎の上の目に見える表面に対して行います。機械的に振動する超音波スケーラーで付着したプラークや歯石を削り取っていきます。
歯茎の炎症がひどかったり退縮が進んでいる場合は1度に歯石を除去すると知覚過敏の原因になる可能性があるので何回かに分けてスケーリングを行い、刺激を与えないようにします。
歯肉の内側の歯石を除去するには、機械的ではなくスケーラーと呼ばれる物で、手先の技術で削り取ります。この時、痛みがともなう可能性が高いので、麻酔を使用して行うことが多いです。
ルートプレーニングは、軟化したセメント質の排除と表面を平滑にする作業なので、歯茎の下の処置で麻酔をします。この時も機械的ではなく手先の技術で行います。1度にいろんな場所を行うことはありません。順番に少しずつの作業になります。
歯科では患者さんによるブラッシングではどうしても取り残してしまうプラークによってできた歯石を除去することで歯周病や虫歯の予防を行っています。
歯が痛くなくなっても治ったと思わないで‼️
今まで違和感があったものの、痛くもないので放置していたところ急に冷たいものや温かいものを食べたり飲んだりすると、歯が沁みるようになってきたので「今度こそ歯医者に行こう」と思いながらも、忙しさを理由にまた放置…。
しばらくして「あれっ?気付けば痛みがなくなってきたような……。もしかして、これって虫歯が自然に治った?もう歯科には行かなくても大丈夫?」
そんな経験はありませんか?
これは虫歯が治ったのではなく、痛みを感じる歯髄(歯の神経)が虫歯菌に侵され、死んでしまったからなんです。
虫歯で歯が沁みるのは、虫歯が歯の一番外側のエナメル質からその内側の象牙質に達しているサインです。
象牙質はエナメル質と比較してやわらかく、象牙細管(ぞうげさいかん)という細い管が歯髄に向かって無数に走っています。
冷たいものや温かいものを食べたとき、あるいは歯みがきや冷たい風などがあたったときの刺激が象牙質から象牙細管に伝わると、歯髄を刺激します。
これが最初に感じる痛みです。
さらに虫歯は象牙質から歯髄を直接侵します。
歯髄が虫歯菌に侵されると、何もしなくてもズキズキと痛みを感じるようになります。
そしてこれを放置し、虫歯がさらに進行すると歯髄が死んでボロボロになってしまいます。
そうすると歯髄は神経としての機能を働かせることができなくなるため、痛み自体を感じなくなってしまうというわけです。
しかし、痛みが消えている間も虫歯菌は水面下で増殖を続け、組織を侵食しています。
数カ月あるいは年単位という時間をかけて、歯髄の先にある歯の根の先端までじわじわと進み、その先にある骨(歯槽骨)にまで進んでいきます。
骨は虫歯菌に溶かされて、そこに炎症によって生じた膿(うみ)がたまります。
これを「根尖(こんせん)病巣」といいます。
膿は出口がないので袋状にどんどんたまり、周囲の骨や組織を圧迫します。骨には神経があるため、圧迫されると骨折をしたときと同じような激烈な痛みを感じます。
膿の袋はどんどん大きくなり、ひどくなると顎がおたふくのように大きく腫れてしまいます。
さすがにこんな状態になると慌てて歯科に駆け込む方がほとんどです。
このような状態の時は、まずは歯茎を切開して膿を出します。
根尖病変からは、まれに敗血症を発症することもあります。
敗血症とは細菌やウイルスなどの病原菌が血液から全身に入り込み、炎症を起こす結果、命を脅かすような臓器障害を起こすものをいいますが、急速に多臓器不全が進み、死に至るケースもあります。
敗血症の感染ルートは多様で、明らかな原因がわからない場合も多いのですが、虫歯を放置したことがきっかけで敗血症から死に至ったケースも報告されています。
歯が感染の温床となるのは、身体の外側と内側の境界を貫いている唯一の臓器だからです。
全身でみると、皮膚に切り傷などができない限り身体の内側に菌が侵入する入り口はないですが、歯と歯茎の間にある歯根膜の血管は歯の奥から身体の内側へと繋がっています。
歯髄には細い血管が通っており、この血管も歯の根から骨、さらに全身の太い血管へと繋がっています。
口の中は細菌だらけなので、虫歯がひどくなったり歯周病で歯茎が傷ついたりすると、破れた血管から増殖した細菌が身体の中に入り、全身をまわる可能性があるのです。
身体が健康であれば、このようなことになっても大事には至りませんが、抵抗力が落ちているときに細菌が大量に侵入すると、身体が細菌に負けてしまい、病気を発症するリスクが高くなります。
実際に歯周病菌が原因となって発症したり、悪化したりする病気の存在が明らかになっています。
重症の歯周病の人は、血液検査をすると炎症反応を示す白血球の数値が高く出ます。
身体にこれといった病気が見当たらないのに、血液検査で白血球の数値が高く出た場合は、歯周病を疑うべきと言われています。
このように、歯の感染症は軽視すると大変危険です!
痛いけど我慢するのではなく、痛みは身体の危険信号ととらえ、早めに歯科にかかってくださいね。
インプラントと差し歯の違い
インプラントとは歯が抜け失ってしまった場合に、顎の骨に穴を開け、人工歯根であるインプラントを入れ、被せものをして元の歯の状態のようにしていく治療法です。今までは歯を失うと前後の歯を削るブリッジ治療が一般的でしたが、歯を削ることによって、前後の歯まで悪くしてしまうことが多くありました。インプラントは周りの歯に悪い影響を与えずに治療することが可能になります。
差し歯とは歯の根が残っている部分に土台を作り、その上に被せものをする治療法です。以前は土台と被せ物が一体のものが多く歯の根に被せ物ごと差し入れていたことから差し歯と呼ばれています。現在は歯の根の治療が終わった後、土台と被せ物を別々につける方法が一般的になってきました。
次にインプラントのメリット、デメリットについて
インプラントのメリットとして挙げられるのは入れ歯やブリッジと比較して、天然歯に近い使用感が1番大きいのではないでしょうか
一方でデメリットとして挙げられるのはメンテナンスを怠ると歯周病になりせっかく埋入したインプラントがダメになってしまう事があります。
インプラントも差し歯もメリット、デメリットがありますので分からないことがあれば気軽にご相談ください。
自分に合ったセルフケアとは?
“歯磨きをしていれば虫歯にはならない”と思っていませんか?
毎日のセルフケアはとても大切なことですが、
お口の状態は人それぞれ異なるため、
歯磨きだけでは完全に虫歯や歯周病などを防ぐことはできません。
「毎日歯磨きをしていたのに虫歯になった、歯茎が腫れた」という経験をした人は多いのではないでしょうか?
年齢によってお口の状況も変化します。
歯の生え方や、唾液の質や量などによっても
虫歯や歯周病のリスクは変化します。
正しい歯磨きができているかもとても重要です。
日頃の歯磨きでは落としきれない汚れは
歯科医院でメインテナンスすることで
お口の健康をより良くすることに繋がります。
歯ブラシが届かない歯と歯の間にはデンタルフロスを使用し、
奥歯や歯並びがデコボコしていて磨きにくい場所には
汚れをピンポイントで狙えるワンタフトブラシを
使用することをお勧めします。
使用の仕方がわからない時や、自分に合ったアイテムが
わからない時は気軽にお声がけください。
むし歯にならないために気をつける事、むし歯の予防方法
こんにちは、藤本歯科の藤本です。
歯の主成分はリン酸カルシウムです。
酸によってリン酸イオンとカルシウムイオンに分解され、酸がなくなれば結合します。
すなわち、お口の中が酸性状態になれば歯は溶け出し、中性状態になると脱灰された部分が埋められます。(脱灰 → 再石灰化)
食事のたびに、この脱灰と再石灰化を繰り返していますが、だらだら食べや食べる回数や歯垢が多いと、酸性状態が長くなり再石灰化する時間がなく、バランスが崩れ、歯に穴があき、むし歯になってしまいます。
歯垢には、むし歯菌(ミュータンス菌)によってつくられた乳酸菌が多く含まれているため、歯垢が長い時間ついているとその部分はいつも酸にさらされている事になります。
だ液には、再石灰化に必要なリン酸イオンカルやシウムイオンが含まれていて、酸を中和して中性に戻す性質や食べかすなどを洗い流す性質があります。
このことから、むし歯を予防するには、「歯垢をなくし、だ液をたくさん出すこと」が大切になります。
歯垢をなくすには、適切な歯磨き方法を身につけることと食べた後すぐに磨く習慣をつけること、睡眠時はだ液が少なくなるので寝る前はしっかり磨くこと、だ液をたくさん出すためによく噛んで食べることがむし歯予防の基本になります。
また、適切なブラッシング指導を受けることをお勧めします。
むし歯の予防には、歯磨きで歯垢を除去すること以上に、フッ化物を利用して歯の再石灰化を促進させ、歯質を強くすることが効果的だと言われています。
ですから、ブラッシングの際にはフッ素入りの歯磨き剤やデンタルリンスを併用することが大切です。
むし歯になりやすい人、なりにくい人それぞれ個人差があります。
まずは、自分自身の危険因子がどのレベルかを知っておくことが重要です。
むし歯菌の量、だ液の性状や分泌量、歯質の強さ、歯並び、喫煙・飲食の習慣、睡眠時間、体の抵抗力などが危険因子と考えられています。
むし歯菌の栄養になる砂糖が口の中に長くあると、むし歯になりやすくなるので、甘いものをだらだらと口にしないことや歯並びを矯正して歯磨きをしやすくすることも有効です。
フッ素配合の歯磨き粉やデンタルリンスも多く市販されていますし、キシリトールによって虫歯菌の量が減り、だ液の分泌を促し、むし歯が減ることもわかってきましたので、食後にキシリトールのガムやタブレットを食べることをお勧めします。
子供の場合は歯が生えたらすぐに、むし歯になりやすい溝を特殊なプラスチックで埋めて歯垢をつきにくくするシーラントが効果的です。
歯のクリーニングや検診を受けて、いつまでも健康な歯で過ごしたいものですね。
歯周病の最も重いリスク「喫煙」
近年、煙草は世界的に禁煙に移行してきています。煙草の害悪に対する認識がグローバルに受け入れられてきているからなのでしょう。
日本でも禁煙、分煙の傾向にありますが、男性の喫煙率は低下傾向ですが、女性の喫煙率が増加しているというデータもあります。
喫煙は様々な病気のリスクと言われていますが、歯周病もその例外ではありません。
非喫煙者と比較して約4倍にもなることが指摘されています。
ヘビースモーカーの歯周病の進行度は吸わない人と約10年の差があることが報告されています。
喫煙を止めることができなければ、歯科治療の効果は半減してしまいます。
自宅でのプラークコントロールの効果も貧弱なものになります。
なぜ?喫煙は歯周病を悪化させるのでしょうか?
煙草に含まれるニコチンは筋肉や神経に直接作用し、毛細血管を急激に収縮させます。そうすると、歯周組織への血液供給が大幅に低下し、組織を、維持する酸素や栄養の運搬が減少します。
この低下により。歯肉や歯根膜内の細胞の活動も低下します。
細胞の活動の低下により炎症などで破壊された歯肉などを修復する能力が著しく低下します。
最終的には煙草によって悪化した部分は細菌から体を防御する免疫機能の低下を招き、歯周病菌の活動を促進してしまうのです。
喫煙本数が多ければ多いほど、喫煙年数が長ければ長いほど、歯周病の進行スピードは加速していきます。
歯周病は沈黙の病気と言われるほど、自覚症状が出にくいものです。
手遅れになる前に早いうちから積極的に予防していきましょう。
日本人の約7割が歯周病
歯を失う原因の第1位は虫歯ではなく歯周病だということをご存じですか?
ギネスブックに
「全世界で最も患者が多い病気は歯周病である。地球上を見渡しても、この病気に冒されていない人間は数えるほどしかいない。」
と載っています。
絶対にかかりたくない病気ですが、日本人の約7割が歯周病…あまりにも多すぎると思いませんか?
厚生労働省が実施する歯科疾患実態調査(2011年)では、歯周病のある人が20代で約70%、65歳以上の高齢者は ほぼ全員(歯のない人を除く)という結果が得られました。
また、より若い人も例外ではなく、15~19歳では軽度ですが約65%に歯周病が見つかりました。
どうしてこれほど歯周病患者数が多いのでしょうか…
大きな理由として、虫歯と違って歯周病は初期段階では自覚症状が出にくく、気付きにくいからです。
歯周病の原因である歯周病菌は空気が大嫌いで、歯の表面ではなく空気が届きにくい歯と歯茎の隙間を好みます。
そして食べかすをエサにプラーク(歯垢)を作りながら、さらに歯茎の奥へ奥へと歯周組織を侵しながら進んでいきます。
この間、炎症によって歯茎が腫れたり、出血したりという症状が出ますが、痛みがないため、この症状だけでは「歯周病かな?」「歯医者に行ったほうがいいのかな?」と思う人が少ないのです。
歯茎の腫れだけの段階で治療が開始できればよいですが、この段階に気付かないまま放置してしまうと歯周病が進行して歯の土台となる骨が少しずつ破壊されていきます。
個人差はありますが5~10年かかって徐々に進行し、「歯がグラグラ」してくるので、異変に気付く方が増えてきます。
この時にはすでに進行した状態で、抜歯しなければならないケースも。
また、どんなにていねいに歯みがきをしたりデンタルフロスを使用しても、完璧に汚れを取り除くのが難しい、というのが現状です。
歯みがきの癖や歯並びによって、みがき残しが出てしまうからです。
さらに硬くなった歯垢は歯ブラシでは容易に取ることができず、それは歯周病菌のすみかになるので、一度歯周病が発生してしまうと抑えることは困難なのです。
ではどうすればいいのでしょうか?
まずは症状がなくても一度、歯科医院を受診し、歯周病の有無を診断してもらいましょう。
歯周病は軽ければ軽いほど、簡単な治療で改善されるので通院回数も少なく済みます。
そして、治療が終わった後が肝心です。
歯周病は糖尿病や高血圧症と同じ慢性病で、口の中に食べかすやプラークがあると、そこからまた歯周病菌が増殖し活動を始めます。
治療が終わったからと安心していけません。
進行させないためには定期的なメインテナンス(健診)が大切です。
日頃のセルフケアに加え、かかりつけの歯科医で専門的なケアを受けることにより、歯周病で歯を失うリスクはぐんと下がります。
3ヶ月に1回、最低でも半年に1回はメインテナンスを受け、ご自身の歯はご自身で守ってくださいね。
TCH
こんにちは藤本歯科の山口です。
普段私達はどれくらい上下の歯が接触していると思いますか?実は1日に上下の歯が接触している時間は約20分と言われています。
しかし現代社会では色々なストレスや下を向いてすまほを触る時間が増えたことにより上下の歯が接触している時間が異常にふえてしまっています。この様な事をTCH(Tooth Contactting Habbit)という癖の名称です。これが進んで行くと顎関節症や歯の破折に繋がる症状が出ます。その見分け方は頬の内側の粘膜に白い線が入っている方や舌の横に歯の跡が付いている方は兆候があると思っていただいた方がいいです。もし御自身でお気づきになった場合歯科医師に相談してください。