月別アーカイブ: 2018年11月

インプラントと差し歯の違い

インプラントとは歯が抜け失ってしまった場合に、顎の骨に穴を開け、人工歯根であるインプラントを入れ、被せものをして元の歯の状態のようにしていく治療法です。今までは歯を失うと前後の歯を削るブリッジ治療が一般的でしたが、歯を削ることによって、前後の歯まで悪くしてしまうことが多くありました。インプラントは周りの歯に悪い影響を与えずに治療することが可能になります。
差し歯とは歯の根が残っている部分に土台を作り、その上に被せものをする治療法です。以前は土台と被せ物が一体のものが多く歯の根に被せ物ごと差し入れていたことから差し歯と呼ばれています。現在は歯の根の治療が終わった後、土台と被せ物を別々につける方法が一般的になってきました。

次にインプラントのメリット、デメリットについて
インプラントのメリットとして挙げられるのは入れ歯やブリッジと比較して、天然歯に近い使用感が1番大きいのではないでしょうか
一方でデメリットとして挙げられるのはメンテナンスを怠ると歯周病になりせっかく埋入したインプラントがダメになってしまう事があります。

インプラントも差し歯もメリット、デメリットがありますので分からないことがあれば気軽にご相談ください。


自分に合ったセルフケアとは?

“歯磨きをしていれば虫歯にはならない”と思っていませんか?
毎日のセルフケアはとても大切なことですが、
お口の状態は人それぞれ異なるため、
歯磨きだけでは完全に虫歯や歯周病などを防ぐことはできません。
「毎日歯磨きをしていたのに虫歯になった、歯茎が腫れた」という経験をした人は多いのではないでしょうか?
年齢によってお口の状況も変化します。
歯の生え方や、唾液の質や量などによっても
虫歯や歯周病のリスクは変化します。
正しい歯磨きができているかもとても重要です。
日頃の歯磨きでは落としきれない汚れは
歯科医院でメインテナンスすることで
お口の健康をより良くすることに繋がります。

歯ブラシが届かない歯と歯の間にはデンタルフロスを使用し、
奥歯や歯並びがデコボコしていて磨きにくい場所には
汚れをピンポイントで狙えるワンタフトブラシを
使用することをお勧めします。
使用の仕方がわからない時や、自分に合ったアイテムが
わからない時は気軽にお声がけください。


むし歯にならないために気をつける事、むし歯の予防方法

fujimotoshika20181109

こんにちは、藤本歯科の藤本です。

歯の主成分はリン酸カルシウムです。
酸によってリン酸イオンとカルシウムイオンに分解され、酸がなくなれば結合します。
すなわち、お口の中が酸性状態になれば歯は溶け出し、中性状態になると脱灰された部分が埋められます。(脱灰 → 再石灰化)

食事のたびに、この脱灰と再石灰化を繰り返していますが、だらだら食べや食べる回数や歯垢が多いと、酸性状態が長くなり再石灰化する時間がなく、バランスが崩れ、歯に穴があき、むし歯になってしまいます。

歯垢には、むし歯菌(ミュータンス菌)によってつくられた乳酸菌が多く含まれているため、歯垢が長い時間ついているとその部分はいつも酸にさらされている事になります。
だ液には、再石灰化に必要なリン酸イオンカルやシウムイオンが含まれていて、酸を中和して中性に戻す性質や食べかすなどを洗い流す性質があります。

このことから、むし歯を予防するには、「歯垢をなくし、だ液をたくさん出すこと」が大切になります。

歯垢をなくすには、適切な歯磨き方法を身につけることと食べた後すぐに磨く習慣をつけること、睡眠時はだ液が少なくなるので寝る前はしっかり磨くこと、だ液をたくさん出すためによく噛んで食べることがむし歯予防の基本になります。

また、適切なブラッシング指導を受けることをお勧めします。
むし歯の予防には、歯磨きで歯垢を除去すること以上に、フッ化物を利用して歯の再石灰化を促進させ、歯質を強くすることが効果的だと言われています。
ですから、ブラッシングの際にはフッ素入りの歯磨き剤やデンタルリンスを併用することが大切です。

むし歯になりやすい人、なりにくい人それぞれ個人差があります。
まずは、自分自身の危険因子がどのレベルかを知っておくことが重要です。

むし歯菌の量、だ液の性状や分泌量、歯質の強さ、歯並び、喫煙・飲食の習慣、睡眠時間、体の抵抗力などが危険因子と考えられています。
むし歯菌の栄養になる砂糖が口の中に長くあると、むし歯になりやすくなるので、甘いものをだらだらと口にしないことや歯並びを矯正して歯磨きをしやすくすることも有効です。

フッ素配合の歯磨き粉やデンタルリンスも多く市販されていますし、キシリトールによって虫歯菌の量が減り、だ液の分泌を促し、むし歯が減ることもわかってきましたので、食後にキシリトールのガムやタブレットを食べることをお勧めします。

子供の場合は歯が生えたらすぐに、むし歯になりやすい溝を特殊なプラスチックで埋めて歯垢をつきにくくするシーラントが効果的です。
歯のクリーニングや検診を受けて、いつまでも健康な歯で過ごしたいものですね。


歯周病の最も重いリスク「喫煙」

近年、煙草は世界的に禁煙に移行してきています。煙草の害悪に対する認識がグローバルに受け入れられてきているからなのでしょう。
日本でも禁煙、分煙の傾向にありますが、男性の喫煙率は低下傾向ですが、女性の喫煙率が増加しているというデータもあります。
喫煙は様々な病気のリスクと言われていますが、歯周病もその例外ではありません。
非喫煙者と比較して約4倍にもなることが指摘されています。
ヘビースモーカーの歯周病の進行度は吸わない人と約10年の差があることが報告されています。
喫煙を止めることができなければ、歯科治療の効果は半減してしまいます。
自宅でのプラークコントロールの効果も貧弱なものになります。
なぜ?喫煙は歯周病を悪化させるのでしょうか?
煙草に含まれるニコチンは筋肉や神経に直接作用し、毛細血管を急激に収縮させます。そうすると、歯周組織への血液供給が大幅に低下し、組織を、維持する酸素や栄養の運搬が減少します。
この低下により。歯肉や歯根膜内の細胞の活動も低下します。
細胞の活動の低下により炎症などで破壊された歯肉などを修復する能力が著しく低下します。
最終的には煙草によって悪化した部分は細菌から体を防御する免疫機能の低下を招き、歯周病菌の活動を促進してしまうのです。
喫煙本数が多ければ多いほど、喫煙年数が長ければ長いほど、歯周病の進行スピードは加速していきます。
歯周病は沈黙の病気と言われるほど、自覚症状が出にくいものです。
手遅れになる前に早いうちから積極的に予防していきましょう。