日別アーカイブ: 2018年10月19日

日本人の約7割が歯周病

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歯を失う原因の第1位は虫歯ではなく歯周病だということをご存じですか?
ギネスブックに
「全世界で最も患者が多い病気は歯周病である。地球上を見渡しても、この病気に冒されていない人間は数えるほどしかいない。」
と載っています。
絶対にかかりたくない病気ですが、日本人の約7割が歯周病…あまりにも多すぎると思いませんか?
厚生労働省が実施する歯科疾患実態調査(2011年)では、歯周病のある人が20代で約70%、65歳以上の高齢者は ほぼ全員(歯のない人を除く)という結果が得られました。
また、より若い人も例外ではなく、15~19歳では軽度ですが約65%に歯周病が見つかりました。
どうしてこれほど歯周病患者数が多いのでしょうか…
大きな理由として、虫歯と違って歯周病は初期段階では自覚症状が出にくく、気付きにくいからです。
歯周病の原因である歯周病菌は空気が大嫌いで、歯の表面ではなく空気が届きにくい歯と歯茎の隙間を好みます。
そして食べかすをエサにプラーク(歯垢)を作りながら、さらに歯茎の奥へ奥へと歯周組織を侵しながら進んでいきます。
この間、炎症によって歯茎が腫れたり、出血したりという症状が出ますが、痛みがないため、この症状だけでは「歯周病かな?」「歯医者に行ったほうがいいのかな?」と思う人が少ないのです。
歯茎の腫れだけの段階で治療が開始できればよいですが、この段階に気付かないまま放置してしまうと歯周病が進行して歯の土台となる骨が少しずつ破壊されていきます。
個人差はありますが5~10年かかって徐々に進行し、「歯がグラグラ」してくるので、異変に気付く方が増えてきます。
この時にはすでに進行した状態で、抜歯しなければならないケースも。
また、どんなにていねいに歯みがきをしたりデンタルフロスを使用しても、完璧に汚れを取り除くのが難しい、というのが現状です。
歯みがきの癖や歯並びによって、みがき残しが出てしまうからです。
さらに硬くなった歯垢は歯ブラシでは容易に取ることができず、それは歯周病菌のすみかになるので、一度歯周病が発生してしまうと抑えることは困難なのです。
ではどうすればいいのでしょうか?
まずは症状がなくても一度、歯科医院を受診し、歯周病の有無を診断してもらいましょう。
歯周病は軽ければ軽いほど、簡単な治療で改善されるので通院回数も少なく済みます。
そして、治療が終わった後が肝心です。
歯周病は糖尿病や高血圧症と同じ慢性病で、口の中に食べかすやプラークがあると、そこからまた歯周病菌が増殖し活動を始めます。
治療が終わったからと安心していけません。
進行させないためには定期的なメインテナンス(健診)が大切です。
日頃のセルフケアに加え、かかりつけの歯科医で専門的なケアを受けることにより、歯周病で歯を失うリスクはぐんと下がります。

3ヶ月に1回、最低でも半年に1回はメインテナンスを受け、ご自身の歯はご自身で守ってくださいね。