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乳幼児期の歯と口の中

・乳歯は3歳ころまでに20本生えそろう

・生え始めは生後6~8ヶ月、1歳ごろまでに上4本、下4本の前歯が生える

・乳歯のエナメル質は永久歯に比べて酸に弱いため、虫歯になりやすい

◎セルフケアのポイント◎

①歯が生えたら保護者磨き
最初の下の前歯が生えてきたら、保護者磨きを始めましょう。
ガーゼやコットンを指に巻き、赤ちゃんの歯をやさしくぬぐいます。
上の前歯も生えてきたら、歯ブラシを使って磨きましょう。

②3歳ごろから自分でも磨く
3歳を過ぎたら幼児用の歯ブラシを使って、自分でも磨く習慣をつけましょう。
自分で磨く場合も、保護者が必ず仕上げ磨きを行ってください。

●仕上げ磨きのコツ
・子供の頭をひざの上に
・子供のあごを手で支える
・歯ブラシのヘッドの大きさは年齢に合った
ものを
・毛先が歯と歯の間に入る適度な力で小刻み

虫歯予防にフッ素配合の歯磨き剤を使いましょう!
虫歯予防に最も重要な役割を果たすのがフッ素です。
フッ素は歯のカルシウムと結合し、酸に溶けにくくします。
また初期の虫歯を修復する効果があります。
歯科医院で塗布してもらうほか、家庭では、フッ素配合の歯磨き剤を使用するのが効果的です。
※年齢ごとに推奨される使用量や濃度が決められています。

●歯が生えてから2歳まで
フッ化物濃度→900~1000ppmF
使用量→米粒程度(1~2mm程度)

●3歳~5歳
フッ化物濃度→900~1000ppmF
使用量→グリンピース程度(5mm程度)

乳幼児期からかかりつけ歯科医をもち、虫歯予防のためにフッ素を塗布してもらうなど、歯医者さんに慣れておくことも大切です。

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咀嚼(そしゃく)でおいしさを感じよう!

咀嚼(そしゃく)で食べ物のおいしさがアップ!!

咀嚼(そしゃく)とは、口の中で食べ物をよくかみ砕き、味わうことです。

「よくかまない」「食べるのに時間がかかる」「偏食をする」という口腔機能の発達不全が近年目立つようになり、「口腔機能発達不全症」という新病名ができました。

むし歯や歯肉炎以前に、咀嚼が十分にできない子供たちがみられるようになったのです。

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咀嚼器官の障害がなくても、食事に支障が出て、発音や歯並びにも影響がでることがあります。
成長とともに少しずつ咀嚼運動機能を獲得していくステップが、有効に働いていないのです。
かむことが必要な食事が出てこなければいけません。一方で硬いものが出てきても、食べたくなくなるだけです。
十分に咀嚼して食べるためには、それがおいしさにつながっていかなければ長続きしません。

砂糖のストレートな甘みに慣れてしまうと、それ以外の微妙な味わいに関心が持てません。
ジャンクフードのようなはっきりとした油脂の味や甘みにばかり満足感を感じるようになります。
そのような食事が日常になると、むし歯や歯肉炎、肥満に始まる生活習慣病の入り口です。

咀嚼(そしゃく)で旨味体感・生活習慣◎・歯を守る

米や根菜類、野菜にわずかに含まれる甘みを咀嚼して食材の中にある「うまみ」を感じ取れるようにすることが大切です。

また、おいしさは、空腹の状態で食べることでも体験できることなのです。
「グーとお腹が鳴る」のは内臓が食事を受け付ける準備が整ったというサインであり、そのような体験ができる生活習慣を身につけることが必要なのかもしれません。

こういった小さな生活習慣を見直していくことが歯を守る大切な要素の一つ繋がります。

咀嚼で美味しさを感じよう

咀嚼を心がけ、味覚アップ・歯を守る正しい生活習慣へ♪


口呼吸から鼻呼吸へ

近ごろ、お口がポカンと開いている子供や若者が多いことに気づかれていますか?そのほとんどは、口で呼吸をしている「口呼吸」の人です。

本来、老若男女問わず人間の構造上、鼻から呼吸するようにできています。鼻から息を吸うことで鼻の繊毛や粘液でウイルスや汚染物質の侵入を防いだり、鼻で空気を吸うことで空気が体温近くまで温められたりしますが、口呼吸では冷たい外気のまま肺に届き、肺の免疫力が低下し、肺にかかる負担が増えて風邪を引きやすくなることがあります。せっかく加湿器や空気清浄機を部屋に備えていても、口呼吸をしていると口、気道、肺が乾燥し、その効力が薄れてしまいます。

また、鼻呼吸は口の中の唾液の分泌を促します。唾液の中には、ウイルスの活性化や感染力を抑制する物質が存在します。しかし、口呼吸で口の中が乾燥すると口の中や喉の奥にいる細菌が増殖し、それから出る酵素がウイルスを活性化させ、口臭や虫歯、歯周病に感染するリスクが高まります。

人は生まれてから、母乳を吸うことで鼻呼吸を覚えると言われています。しかし、離乳時期が早いこと、食べ物がやわらかくなったこと、指吸やアレルギー等が原因で口呼吸が始まると言われています。さらに幼少期から口を開けている時間が長いと、口周りの筋肉が弱くなるため歯並びが悪くなったり、上下の噛み合わせが開くようになったりします。さらに、口呼吸のまま成人すると、睡眠時無呼吸症候群になるなど、全身的な病気の心配も出てきます。

そうならない為には、お口周りのリハビリテーションが必要になります。ご家庭でも簡単にできる方法としては「あいうべ体操」があります。

・あいうべ体操・

1.「あー」と口を大きく開ける

2.「いー」と口を大きく横に広げる

3.「うー」と口を強く前に突き出す

4.「べー」と舌を突き出して下に伸ばす

1~4を1セットとし1日30セットを目安に行います。喋る時よりお口をしっかり大きく動かすことが必要で、最初は2、3度に分けた方が続けやすいです、入浴中に行うのをオススメします。体操をすることによって、舌や口の周りの筋肉を強化することができ、年齢を問わず鼻呼吸をして健康管理ができるとこが期待できます。

口呼吸の心配がある方はもちろん体操のやり方に興味がある方は、気軽にご相談下さい。


歯ブラシ交換の時期

みなさんが歯ブラシを交換する判断材料は何でしょうか

1ヶ月に一度や2から3ヶ月に一度交換すると決めている方もいると思います。

通常の歯ブラシの交換は、1カ月を目安にとして、少なくとも3カ月に1回は交換しましょう。

特に毛先が開いた歯ブラシ(歯ブラシを裏側から見て毛先が広がって見えた)や弾力性がなくなったら交換しましょう。

長く使い続けると

歯や歯茎を傷つける

虫歯や歯周病になりやすい

細菌が繁殖するということが起こりやすくなります。

ただすぐに毛先が広がるのは、ブラッシング時の力の入れ過ぎが考えられます。知覚過敏や歯茎が下がるといったことを引き起こすことがあるので注意が必要です。

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学童期の歯と口の中の特徴

学童期に注意したいこと

6歳臼歯を虫歯にしない

乳臼歯のさらに奥から生えてくる6歳臼歯(第1大臼歯)は、生涯にわたって食べ物を噛み砕く

中心の歯で、かむ力の60%程度を担っています。

顔を出してから生えきるまでに期間がかかり、その間に虫歯になりやすいので要注意です。

 

❤︎6歳臼歯 歯磨きのコツ❤︎

乳臼歯の奥から生えてくる6歳臼歯は、生え切るまでは他の歯よりも背が低く、

噛み合わせない為、汚れが残りやすくなります。

さらに歯ブラシの毛先が届きにくいという難点もあります。

あまり大きく口を開けずに、歯ブラシを横から入れれるように磨くのがポイントです。

口は大きく開けずに歯ブラシを横から入れて磨くのもポイントです。

 

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*セルフケアのポイント*

ポイント1

混合歯列期の歯磨きの方法

生え始めの背が低い歯は、最初に磨くようにします。

特に奥歯の溝の部分は汚れが溜まりやすく磨きにくい為、歯科医院で溝の深い部分を樹脂で埋める処理(シーラント)をしてもらうのも、虫歯予防の1つの方法です。

ポイント2

フッ素配合歯磨き剤の使い方

6歳になったら、フッ素配合歯磨き剤は大人と同じ量を使用します。

歯磨き剤が全体にいきわたるように2分間磨き、うがいは少量の水で1回のみがおすすめです。

一度試してみてくださいね(๑>◡<๑)❤︎


かかりつけの歯科医院を活用しよう

歯科医院でしか受けられない処置

歯面の清掃 (PMTC)
歯磨きでは取りきれない歯の付着物を専用のブラシ、歯磨き剤などを使って、機械的に除去、清掃することが可能です。

歯石の除去
歯垢が石灰化したものが歯石で、歯周病菌の温床となります。
除去するためには、「スケーラー」という器具を使った専門的な処置が必要です。

フッ素塗布
通常なフッ素塗布の他に、虫歯のハイリスクの方への高濃度フッ素剤の応用も実施します。

歯科医院でやってもらえること

①虫歯、歯周病のチェック

②歯茎のチェック

③歯磨き指導

④バイオフィルム、歯石をとる

⑤義歯の診査

⑥フッ素塗布

⑦歯科相談
(あごの痛み、かみ合わせ、口臭、味覚や舌の違和感など)

⑧口内炎、口の中の粘膜の病気チェック

年に3回~4回は定期的に歯科医院を受診し、健診や歯磨き指導などを受けること、クリーニングしてもらうことが大事です。
虫歯や歯周病は初期の段階で適切な治療を受けられれば、重症になることはありません。


抜歯後のよくある症状と注意・対応

抜歯後の出血が止まらない
抜歯後に少量の出血があるのは、特に問題ありません。しかし、いつまでも出血が続く場合は、局所的・全身的な原因によるものがあります。
局所的な原因・・・歯の周りの粘膜の損傷、歯の周囲骨の骨折、骨内の血管損傷、歯の周りの肉芽組織を取り除く処置が不十分な場合もあります。
全身的な原因・・・血液疾患、肝疾患、抗凝固剤や血小板剤の内服などがあります。

抜歯後に出血が止まらないからといって、強くうがいをするとかえって出血をうながしてしまったり、血餅(けっぺい)という傷口を塞ぐ役割をしてくれるかさぶたのようなものが取れてしまい、治癒を遅らせてしまう原因になってしまいます😱
清潔なガーゼなどを丸めて15分〜20分程度強く噛み、圧迫して止血を行います。それでも止まらない場合は、歯科医院での止血処置を受けてください。

また、前述した疾患や服薬しているものがあれば、必ずお申し出ください。

抜歯後の痛みが治まらない
通常、痛みは抜歯後24時間以内に軽減しますが、2日目以降にも痛みが続く場合は歯の破折片の残存、抜歯した付近の骨の亀裂、骨折、隣の歯の脱臼などが考えられますが、抜歯後3日以上経ってから痛みが強くなった場合は、抜歯後の細菌感染、ドライソケット(抜歯後の傷に血のかたまり(血餅)がなく、傷口が露出した状態になり、強い痛みがある状態)の可能性がありますので、歯科医院へ受診してください。
細菌感染の場合、抗生剤を服用していただき経過を見ます。

抜歯後の腫れが強くなった
乳歯や揺れているはの抜歯では、腫れはほとんど見られませんが、埋伏歯(歯肉に埋まった歯)や親知らず(特に下顎)の抜歯後では、抜歯後2〜4日で腫れが強くなることが多いですが、その後徐々に腫れは減少していき、1週間ほどでほとんどなくなります。
腫れは抜歯後の炎症により出現しますので、処方された化膿止め(抗生物質)などを必ず服用しましょう。
また、飲酒、長風呂、運動などは避け、冷やしたり温めたりすることもよくありません。

十分に注意をしていても、細菌感染、全身疾患により治癒が遅れる場合もあります。
もし抜歯後に何か変化などがある場合は、必ず歯科に受診しましょう!!


メンテナンスについて

人は45~75歳の30年間に、平均して約10本の歯を喪失するという統計があります。こうした歯の喪失を防ぐには、歯周組織を良好かつ長期間維持するための健康管理、つまりメンテナンスが大切です。

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メンテナンスについては、歯が喪失する事態へ至るまでの歯周病に対する治療介入によって、段階的に分類ができます。

まず一つは、健康意識の高い患者様、歯は健全だが虫歯リスク、カリエスリスクの高い患者様に対する予防的メンテナンスです。ブラッシング指導によるプラークコントロールやオーバーブラッシングによる歯肉退縮などへの注意が必要になります。
そして、歯周外科を行って歯周組織の状態が改善した患者様に対する治療後メンテナンスの場合は、歯周病が再発しないように注意をすることが当然肝要です。

これらの他に、歯の生え際の溝、所謂歯周ポケットの健康的な数値は2mmですが、4~5mmと不安定で病状進行の不安が残る患者様に対する試行的メンテナンス。
そして、歯周病進行ハイリスクを抱えてはいるが積極的介入を希望しない・できないような患者様に対する妥協的メンテナンスがあります。
これらはメンテナンス間隔を1~3ヶ月と短く設定することで、病状の進行を極力回避することが目的です。

メンテナンスに移行しなかった患者様の喪失歯数が平均3.12本なのに対して、メンテナンス移行した患者様の喪失歯数は平均1.08本という事実もあり、メンテナンスがいかに重要であるかが分かります。

このようにメンテナンスの分類を患者様の口腔の状態や生活スタイル、考えを総合して判断しふるい分けすることでより良いプラークコントロールができます。また患者様ごとに歯科衛生士を担当制にすることも、より患者様個々の特性に見合った親密なケアができるので有効です。


歯と口の健康週間

6月4日から10日は歯と口の健康週間です。

目的は歯と口の健康に関する正しい知識の普及

啓発とともに歯科疾患の予防に関する適切な習慣の定着を図り、早期発見早期治療を徹底する

ことにより歯の寿命を延ばし健康の保持促進することです。

歯科疾患の早期発見早期治療の徹底です。

今年度の標語は「歯みがきで 丈夫な体の 基礎づくり」です。

歯みがきが体の基礎と言われてもわかりにくいかもしれませんが

虫歯や歯周病口の中だけの病気ではありません。

特に歯周病は全身の疾患にも関係しています。

歯と口は国民が健康に生きていく力を支えるものであり、歯科疾患の予防や歯と 口の健康を保持す

る取り組みを進める必要があることから、
生きる力を支える歯科口腔保健の推進」を重点目標とするとあります。

自分の歯でいつまでも美味しく食べるためには口の中の健康状態を知ることが大切です。

口の中の健康状態を知るためにも、歯科医院で定期的に検診をうけましょう。

ただ検診だけでは不十分で、プラスセルフケアは重要です。

歯を磨く、フロスを使うということを毎日行いましょう。

健康週間


歯を失う原因の1位2位はなんでしょう?

歯周病のリスク

 

 

 

 

 

 

歯を失う原因の第一位は歯周病第二位が虫歯です。

どちらも細菌による感染症です。

口の中の細菌を完全に除去して感染を防ぐことはできませんが、日常のケアで発症予防は可能です。

虫歯はミュータンス菌が主な原因となります。

これらの原因菌が食べかすの糖分を栄養にして増殖し、強い酸を作って菌の表面の硬さを保つ

カルシウムを溶かす(脱灰)事で発症します。

虫歯は『糖質を頻繁にとる』『歯が酸にさらされる時間が長い』

『口の中の虫歯に関わる細菌数が多い』『唾液の分泌が少ない』などの条件が重なると、

虫歯のリスクが高まります。

フッ素配合歯みがき剤を使うこと、歯磨きの習慣をつけること、歯科医院で歯石とバイオフィルム(歯に付着した菌層や菌によって作られたプラーク)をとってもらうことが予防に効果的です。

歯垢は日常の歯磨きで除去できますが、バイオフィルムの完全除去には専門的な清掃が必要です。

ご自身でセルフチェックを行なって見てください。

*虫歯のセルフチェック*

・冷たい物温かいもので沁みる(冷温痛)

・甘いもので沁みる(甘味痛)

・噛んだ時に痛みが出る

・歯の表面が汚れている

1日2回以上の歯磨き習慣がない
1つでも当てはまる項目があれば、歯科医院で健診を受けましょう

歯周病のセルフチェックは一つ前のブログを見てください(^.^)💛