歯肉マッサージって知ってますか?

歯肉=歯茎、つまり歯茎のマッサージです。

普段、歯磨きをするのは虫歯にならないようにするためですが、併せて気をつけたいのが“歯周病”(歯槽膿漏)です。
歯垢(歯に付いた食べカス)は、歯茎には付きませんが、歯と歯茎の境目に一番汚れが残りやすいです。

健康な歯や歯茎でいるために、正しい歯ブラシの当て方で歯磨きすることで、マッサージ効果が自然と得られます。
歯ブラシだけでもOKですが、お手軽なやり方として自分の指で歯茎を触って刺激する方法もあります。
もちろん、清潔な手で触りますが、人差し指の腹で優しくクルクルとなでるようにマッサージすると
良いです。
歯肉マッサージ用のペーストなども市販でありますが、基本はなにもなしで大丈夫です。

歯茎を健康に保つことで、歯周病由来の口臭の予防につながります。
お口トラブルを回避して素敵な口腔環境ですごしましょう♪


キシリトールで虫歯予防

キシリトール=ガムというイメージをお持ちの方は多いと思います。

キシリトールは虫歯の原因にならない甘味料で、トウモロコシの穂軸や木材が原料となっています。
同じ甘味料でも、ショ糖(砂糖)は取り過ぎると虫歯の原因になります。

キシリトールのような、代用甘味料として以下があります。
マルチトール(還元麦芽糖水あめ):日本で開発された低カロリーで虫歯にならない甘味料。
還元パラチノース:砂糖を原料に作られた低カロリーで虫歯の原因にならない甘味料。
アスパルテーム・L-フェニルアラニン化合物:味の素が製造法を開発したトウモロコシから作られる人工甘味料。などがあります。

キシリトールには、自然な甘みだけでなく“再石灰化”といって虫歯になりかけてる歯にカルシウムを取り入れてくれる効果があります。
進行してしまった虫歯に対しては無効なので、虫歯予防としてキシリトール入りのガムを噛むのをオススメします。


糸ようじを使うと血がでるのは大丈夫?

歯ブラシ以外の清掃用具で、よく知られているのが糸ようじです。

糸ようじを通すと歯の間の歯垢がとれます。その時に、出血したことはありますか?
使い方を誤ると歯茎を痛めることがあります。正しい使用方法で通してください。
ポイントはノコギリで木を切るように(押して引く)動かすだけです。
糸ようじをを通すときも抜くときも同じです。

正しいやり方で出血するのであれば、歯肉炎か歯周炎の可能性があります。
出血自体は問題ありませんが、歯肉炎や歯周炎をそのままにするのは良くありません。
主だった自覚症状が出ないのが歯周病です。気付かないうちに悪くなってる方がほとんどです。

お近くの歯科医院への受診をオススメします。


ちょっとすごいよ音波ブラシ

音波ブラシ?と聞きなれない方もいらっしゃるかも知れませんが、電動歯ブラシのことです。

電動歯ブラシには2種類あります。音波ブラシと超音波ブラシです。
一般的に、音波ブラシの方がよくコマーシャルで目にする方です。

当院では、フィリップス社のソニッケアーを扱っています。近年、グンと性能も良くなっています。
軽くて持ちやすく手に振動が伝わりにくいです。価格帯は様々ですが平均10000~20000円辺りです。

「良いと言ってるから、買おうかな?」と、思われる方もまずはメリット・デメリットを知りましょう。
デメリットと言っても商品に欠点があるわけではなく、購入後使い始めはこそばゆい感覚が大きいです。
音波ブラシの起こす微細な振動が歯茎に当たることで感じます。よって、使うことで感覚に慣れることが必要です。
振動に驚かれて使うのをあきらめてしまう方も、実際いらっしゃるので、ポイントとして奥歯の噛む面から磨き始めてください。
使い始めは、直接歯茎に当てずに少しずつ範囲を広げていくようにしてください。

手磨きの6倍の歯垢除去力があると言われている音波ブラシを使うことで、虫歯のリスクを下げることができます。
ただ、ふつうの歯磨きの仕方と違ってシャカシャカ動かさないでください。音波ブラシは、歯並びに沿って当てがって少しずつずらす様に磨いてください。
音波ブラシに興味がある方は、一度歯科衛生士にご相談ください。歯磨きのプロですから、小さなお悩みや疑問にお答えできると思います。


キシリトールと歯に良い食べ物

1)キシリトール

2)歯に良い食べ物

キシリトール

キシリトールは天然素材の甘味料で、シラカバやカシを原料におもにフィンランドで生産されています。
身近なところでは、イチゴやラズベリー等の果物やレタス、ホウレンソウ、カリフラワー等の野菜などに含まれています。
口腔内での作用ではう蝕抑制効果が上げられます。
キシリトールの摂取を続ければプラーク形成が約50%抑えられる。
また唾液分泌が促進され口腔内の防御機構の活性が高まります。
キシリトールガムで、50%以上キシリトール含有のものがう蝕予防に効果があるとされています。

キシリトールガムを上手に取り入れて虫歯のない歯を目指しましょう!

歯に良い食べ物

カルシウム、ビタミンA、ビタミンCを含む食品は歯を強くしてくれる食品です。

カルシウムは、魚介類、海藻類、牛乳、乳製品のチーズ、ヨーグルトなどです。

ビタミンAは、にんじん、パセリ、海苔、ワカメなどです。
ビタミンAは歯のエナメル質を強化します。

ビタミンCは、パセリ、ピーマン、ケールなどで、オレンジやみかんなどの柑橘類もビタミンCは多いですが、食べ過ぎると歯のエナメル質をやわらかくしてしまうので、気を付けてください。

歯に良い物を食べて、食べた後はしっかり歯磨きしてくださいね。


硬い歯ブラシは、いいの?

先日、患者さまにこんなご質問をいただきました。
「わたし、硬い歯ブラシを使ってるんですけどいいですか?」と、聞かれました。

答えはYesです。

歯ブラシの毛の硬さはお好みに合わせて使用していただいて良いです。
ただ、気をつけたい点が2点あります。

①指を添えて歯ブラシを押し付けないこと
②ゴシゴシ大きく磨かないこと

あまり硬い歯ブラシで歯の際を磨いてしまうと、回数を重ねるうちに歯が削れてしまうことがあります。
それに伴い、歯茎に傷がつき、歯茎がやせてしまいます。
症状としては、知覚過敏になることもあります。

これからの時期は、冷たい飲み物を飲まれる機会が増えてきます。
歯磨きのあと、うがいをして歯茎がヒリヒリとしみる感覚があればそれは傷がついている可能性があります。
毛の硬さが硬めであれば、磨く力加減に気をつけてみてくださいね。


歯磨きについて

  • 歯磨剤
  • ハミガキ粉の発泡剤
  • 歯磨きし過ぎにご用心!

歯磨剤

よく患者様に「歯磨き粉はどれがいいですか?」と質問されます。

その時に「歯磨きの基本は、歯ブラシで磨くことで、歯磨き粉は補助的なのもでつけずに磨いていただいても問題ありません。」とお答えします。

もちろん、食べ物、飲み物による着色を取るために歯磨剤に含まれる研磨剤で取り除いていただいたり、フッ素入りの歯磨剤で虫歯予防。
歯周病の薬用効果があるもので歯茎のマッサージをしていただくことはいいことです!

しかし、これらの効果はきちんと汚れが取り除くことができていてこその効果です。
まず何もつけずに歯をきちんと磨いてから、歯磨剤を少しだけつけて2度磨きすることをお勧めします!

ハミガキ粉の発泡剤

発泡剤とはその名の通り、ハミガキ粉を泡立たせる成分で、汚れを落とす働きを持っています。

お口の中が泡だらけになると、少し磨いただけなのに、ちゃんと歯を磨いた気分になってしまうことがあるので、発泡剤が少量、もしくは入っていない歯磨き粉を使って歯を磨いてみてはいかがでしょうか?

成分など詳しく調べてみると身体に良くない成分が含まれている商品が存在します。毎日お口に入れるものだから、身体に優しいものを選んで、健康な毎日を送りましょう。

歯磨きし過ぎにご用心!

朝、晩は冷える日もありますが、気温が下がり、水温も低くなると気になるのが知覚過敏です。

歯磨きの仕方によっては、歯茎を傷つけ歯茎が下がる原因になる可能性があります。

《歯茎がやせる磨き方》
・力強くゴシゴシ大きく歯磨く。
・毛が硬いブラシを使用。
・顆粒入りの歯磨き粉を使用。(1回の使用量が多い)

歯磨きをした後、お口の中がヒリヒリ感じることはありませんか?
思い当たるなら、歯茎が傷ついてる可能性があるので、改めて自分の磨き方が正しいやり方か、そうでないのなら改善が必要です。

すでに、冷たい水がしみる症状がある方は、知覚過敏対処の治療があるので受診してくださいね。
その際、ご自身の磨き方が正しいか気になる方は、衛生士にお聞きください。


フッ素を使っていても虫歯になる?

ほとんどの歯磨き粉には、“フッ化ナトリウム”いわゆる“フッ素”が含まれています。

『うちの子は、フッ素入りの歯磨き粉を使っているし、キシリトール入りのガムを噛ませているので虫歯にならないわ。』
と、思われてませんか?

せっかくフッ素やキシリトールを使っていても、歯磨きで、きちんと歯垢を落とせているかが重要です。
歯垢や食べカスが残っているのに、フッ素の上塗りをしても効果が十分に得られません。

改めて、フッ素の効果について簡単に言うと、“酸の影響で弱っている歯にカルシウムを取り入れる”効果があります。
歯の表面(主に、歯と歯茎の境目)の磨き残した歯垢によって、初期虫歯になってしまった歯をフッ素の“力”で元の歯に近い状態に戻すことができます。キシリトールでも同じ効果が得られます。

あくまでも、フッ素やキシリトールに頼りすぎずに、“磨き残しによる初期虫歯の進行予防”と思って有効に活用して頂きたいと思います。


味覚障害の可能性がある?

みなさん、歯磨きは毎日されてると思いますが、“舌” はどうでしょうか?
舌を磨くことで味覚障害の予防になることを知っていましたか?

まず、歯には歯垢が付きますが、それと同じで舌にも舌苔(ぜったい)という汚れが付きます。
主に食べカスや死んだ細菌やタンパク質などです。

舌苔は口臭の原因の一つとなるだけではなく、ひどい時には味覚の低下や味覚障害の可能性があります。
鏡の前であっかんべをするように少し舌を突き出して確認してみてください。
あなたの舌は、ピンク(赤)ですか?それとも、白(薄い黄色)ですか?

白く見えているのが、舌苔です。
健康な舌をよく見ると表面がプツプツしてるのがわかります、その中に味蕾(みらい)という味を感じる部分があります。
味蕾が、舌苔で覆われてしまうと、通常のきれいな舌の状態より感覚が鈍くなります。

いつもきれいな舌でいるためにも、舌磨きは大切ですが、気をつけないと逆に味覚障害のリスクを上げてしまいます。
舌磨き専用もブラシもありますが、今お使いのブラシでも簡単にケアが可能です。
注意が必要なのが、力加減です。
毛先を軽く舌の上に当てて舌苔を落としましょう。
白い汚れを全て落とす必要はありません。やりすぎは禁物です。

裏ワザとして、フルーツの力によって舌をキレイにすることができます!
キウイフルーツには、アクチニジンというタンパク質を分解する成分が豊富に含まれており、舌苔をキレイにできます。
他に、パイナップル、パパイヤ、いちじく、メロンなどがあります。
食べ過ぎると、舌がヒリヒリしてくるのはフルーツの成分が作用していたからなんですね。

健康な舌で、日々の食事をおいしく感じて食べましょうね♪


歯ぎしりで歯茎がやせる!?

夜、眠っている時は無意識の内に歯ぎしりをしていることがあります。
寝ている間のことなので自覚できない方がほとんどです。
家族からの指摘や、歯科の受診時に咬耗(こうもう)と言って、歯の擦り減りを指摘されないとわかりません。

しっかり噛むことができるのは歯があってこそですが、その歯の根っこを支えているのが歯槽骨(しそうこつ)と言うものです。
平たく言うと、歯茎の下の“骨”です。

歯ぎしりによる過大な力は、骨がやせる原因の一つです。
骨がやせる、つまりは歯茎も下がってしまうので見た目として歯茎がやせるという結果になります。

対策としては、予防処置でナイトガード(マウスピース)を睡眠中に使用していただくことです。
歯科で、保険適応で作成が可能です。費用はおよそ7000円程です。
上の歯型をとり、上の歯に装着していただきます。

健康な歯や骨を守るためには必要になってきます。
ご家族に歯ぎしりを指摘されたことがもし、ある方は一度検討されてはいかがでしょうか?