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むし歯ができる仕組み

20181205

むし歯がどのような要因によって発生するのか、それについてお話をします。

カイスという三つの輪があり、歯・細菌(う蝕原因菌)・砂糖の輪が重なったときに発生することを説明しています。
歯は個人によって表面の形態や性状、耐酸性が異なります。細菌の種類と増殖の程度により、砂糖もどれだけの頻度でどれほどの量を摂取するかのよって、むし歯が発生するかどうかが左右されます。

さらに、この三つの輪と別に要素があると考えられます。
一つは時間で、この三つの輪が短い時間に重なってもむし歯が発生することなく、重なる頻度や重なる時間が長くなると問題となります。唾液も重要で、分泌量や性状はむし歯の発生に影響します。

「歯ブラシを毎日一生懸命するんだけどむし歯ができる、甘いもが好きだけどやめないとダメですか?」
「友達はあまり歯ブラシをしないようだけどむし歯がない、なぜですか?」

この質問もそうですがよく似た内容を耳にします。最も考えられるのはう蝕原因菌(ミュータンス菌)が口の中にいない場合です。ミュータンス菌は乳幼児期に日常生活の中で主に親からうつるといわれていますが、親にむし歯が少なくミュータンス菌が少なければ、定着しないこともあります。その場合は三つの輪が重ならず、う蝕は発生しません。
ですが、むし歯と歯周病はその原因となる細菌も、病気の成り立ちも全く違うので、1本もむし歯がなくても歯周病は発生します。

むし歯がないので大丈夫とは考えずに、口腔衛生状態を良好に保つことは、むし歯予防・歯周病予防に大切です。


むし歯にならないために気をつける事、むし歯の予防方法

fujimotoshika20181109

こんにちは、藤本歯科の藤本です。

歯の主成分はリン酸カルシウムです。
酸によってリン酸イオンとカルシウムイオンに分解され、酸がなくなれば結合します。
すなわち、お口の中が酸性状態になれば歯は溶け出し、中性状態になると脱灰された部分が埋められます。(脱灰 → 再石灰化)

食事のたびに、この脱灰と再石灰化を繰り返していますが、だらだら食べや食べる回数や歯垢が多いと、酸性状態が長くなり再石灰化する時間がなく、バランスが崩れ、歯に穴があき、むし歯になってしまいます。

歯垢には、むし歯菌(ミュータンス菌)によってつくられた乳酸菌が多く含まれているため、歯垢が長い時間ついているとその部分はいつも酸にさらされている事になります。
だ液には、再石灰化に必要なリン酸イオンカルやシウムイオンが含まれていて、酸を中和して中性に戻す性質や食べかすなどを洗い流す性質があります。

このことから、むし歯を予防するには、「歯垢をなくし、だ液をたくさん出すこと」が大切になります。

歯垢をなくすには、適切な歯磨き方法を身につけることと食べた後すぐに磨く習慣をつけること、睡眠時はだ液が少なくなるので寝る前はしっかり磨くこと、だ液をたくさん出すためによく噛んで食べることがむし歯予防の基本になります。

また、適切なブラッシング指導を受けることをお勧めします。
むし歯の予防には、歯磨きで歯垢を除去すること以上に、フッ化物を利用して歯の再石灰化を促進させ、歯質を強くすることが効果的だと言われています。
ですから、ブラッシングの際にはフッ素入りの歯磨き剤やデンタルリンスを併用することが大切です。

むし歯になりやすい人、なりにくい人それぞれ個人差があります。
まずは、自分自身の危険因子がどのレベルかを知っておくことが重要です。

むし歯菌の量、だ液の性状や分泌量、歯質の強さ、歯並び、喫煙・飲食の習慣、睡眠時間、体の抵抗力などが危険因子と考えられています。
むし歯菌の栄養になる砂糖が口の中に長くあると、むし歯になりやすくなるので、甘いものをだらだらと口にしないことや歯並びを矯正して歯磨きをしやすくすることも有効です。

フッ素配合の歯磨き粉やデンタルリンスも多く市販されていますし、キシリトールによって虫歯菌の量が減り、だ液の分泌を促し、むし歯が減ることもわかってきましたので、食後にキシリトールのガムやタブレットを食べることをお勧めします。

子供の場合は歯が生えたらすぐに、むし歯になりやすい溝を特殊なプラスチックで埋めて歯垢をつきにくくするシーラントが効果的です。
歯のクリーニングや検診を受けて、いつまでも健康な歯で過ごしたいものですね。


むし歯の予防につながる食品と予防のための通院について。

fujimotoshika20181012

こんにちは藤本歯科の藤本です、
むし歯になりやすいといえば、甘いもの・砂糖がたくさん含まれている食べ物・飲み物が挙げられますよね。
それは虫歯の原因菌のミュータンス菌が砂糖を好んで分解し、酸を産生してむし歯を作るということになります。

これに対してむし歯になりにくくする、むし歯のリスクを下げる食品もあります。

それは何かと言いますとチーズなんです!

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中でもハードチーズ(熟成期間の長いもの)。
これはチーズに含まれているリン酸やカルシウム多く含まれていることによります。
リン酸はだ液が酸性状態(歯の表面が溶けてむし歯になる状態)に傾くのを防ぎます。

また、カルシウムがだ液に多く供給されると、
歯の表面が少し溶けても再び硬い歯質に戻る(再石灰化)のを助けます。
キシリトールや食物繊維などみなさんご存知のものも、
むし歯予防に役立つものとして挙げられますがチーズの効果ほどではないようです。

このようにむし歯と食べ物には大きな関連があり、食べ方も大きな要素です。
甘いもの(飲み物も含めて)をどれだけ口にするか、
1日何回も長く摂る事によって生活習慣がむし歯になるリスクを高めます。
何をいつ食べるか時間を決めて食べる事により、むし歯になりにくい食習慣を身につける事もむし歯予防には大切です。

ではむし歯になりにくくする上で、予防の為の通院はどのタイミングが良いのでしょうか、
歯医者さんには痛くならないと行かないし、痛くないのに行く必要がないと思われがちですが、
最近では定期的に通院される方が多くなってきました。

むし歯や歯周病で自覚症状が出た場合は、かなり進行してからになりますので、
症状が出る前の処置の期間と比較すると、
治療の時間が長くなり歯を抜かなくてはならなかったりするケースもあります。

このような進行を防ぐためにも定期的な受診が必要です。
むし歯や歯周病はお口の中に常在する細菌によって、
引き起こされる病気であるため完全に発症をなくすことは不可能です。
たとえ定期的に受診したとしてもむし歯や歯周病に全くならないということはありません。
けれども少しでも早く受信しチェックをする事により、早期に発見し治療にとりかかれます。

仮に初期むし歯が見つかればブラッシング指導や糖分摂取指導、フッ素塗布などを行い再石灰化をはかれます。
初期の歯肉炎であればブラシング指導・歯石除去で改善することができます。
口腔内の衛生状態を保つためには年に1.2回の受診が一般的ですが、
それぞれのお口の状況によって異なりますので一度歯医者さんでご相談されてはいかがでしょうか。


子供の歯を守る!

親御さんが子供のお口の健康を守るためのポイントがあります。

一番初め、下の前歯が早くて生後3〜9ヶ月の間に生えてきます。

赤ちゃんの歯磨きは唾液が多いのでそこまで汚れがつかないですが清潔なガーゼを指に巻いて口の中を拭いてあげてケアしてあげることもできます。

仕上げ磨きは個人差はありますが、小学生中学年までは必要になってきます。

自分できちんと磨けるようになるまでは親御さんが最終チェックをしてあげることがかなり重要になってきます。

もちろん自分できちんと磨くために歯医者で歯ブラシ指導を受けることも大切です。
正しいブラッシングで歯垢を落とすことができれば虫歯のリスクを下げることにつながります。

☆フッ素入りの歯磨き粉を取り入れることでお家での虫歯予防が簡単にできます♪
1〜6才がチェックアップジェルのバナナ味
6〜12才がチェックアップジェルのレモンティー味、他グレープ味
12才〜がミント味

対象年齢が味によって分かれてるのはフッ素の含有量の違いです。

歯の萌出期、矯正治療中、歯根面露出など虫歯になりやすい歯を重点ケアすることができます。
いつもの歯みがきに加えてご使用ください。(就寝前にも)
使い方は、ハブラシと同じ長さにCheck-Up gelをのせる。
口腔内をしっかりブラッシングブラッシング後、軽く吐き出し、洗口は1回だけ。

以上を守ってしっかりケアしていきましょう♪

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歯磨きの起源

人間が誕生したときから、私たちには歯が備わっていました。では、いつから歯磨きという習慣ができたのでしょうか?

まず、原始人の頃は硬くて繊維質の物を食べていたので歯にベタベタした汚れが残りにくく虫歯も少なかったとされてます。更に歯の間に詰まった食べカスは、小枝や小石を使って取り除いていたそうです。

歯の間に詰まったままの不快感をうまく道具を使って解決していたのです。

 

紀元前5千年のバビロニア人は食前に“麻”という植物の繊維を指に巻き歯の清掃を習慣的にしていたそうです。

のちの、ギリシア人にもこの習慣は引き継がれ更に、口をすすぎ歯茎のマッサージをするように至ったそうです。

 

つまり、人々のコミュニティーや文化が発展するにつれて歯磨きなどのセルフケアがより習慣化されたようです。

歯磨きを毎日することで、清潔に保てますが、時にめんどくさく感じる時もあると思います。

ただ、白い歯は人とコミュニケーションを取る上で相手に好印象を与えやすいツールなので日々のケアはかかせないですね!


電動歯ブラシ

電動歯ブラシで毎食後歯を磨いているのに虫歯がまた増えた!とおっしゃる方がいらっしゃいますが、まだ諦めないでください^ ^

振動で磨いているつもりになっているだけで、ブラシの毛がばい菌に触れていないのです。
当院ではばい菌に色をつけ、患者さんに見てもらいながら歯みがき指導をしていますが、磨き残しが見つかるのは手磨きの方でも 電動磨きの方でも大体同じ部分です。

電動歯ブラシを上手に使いこなせるようになれば、手磨きでは落とせない歯石になる前のガンコなばい菌を磨き落とすことが可能です。

わかりやすく説明しますので、お気軽にご相談ください^ – ^


美しさは歯から

「明眸皓歯(めいぼうこうし)」という言葉があります。
明眸皓歯は美女を表す中国の言葉です。唐の詩人杜甫が世界三大美女の一人である楊貴妃の美しさを表現するために作った言葉です。
「眸」は「瞳」という意味で、「皓」は「白い」という意味です。
つまり、明るく澄んだ瞳と白くきれいな歯を持つ人が、美人の代名詞であったということです。現代でも美人とされる多くの人が白く美しい歯をもっていますので、昔からの美意識が今も続いているということでしょう。

前歯は歯と歯の間や、歯と歯茎の境目が虫歯になりやすいです。
糸ようじなどで、細かい歯垢を取り除いてしっかりとした歯周ケアを行って健康で白い歯を保ちましょう♪


寿命ってあるの!?

虫歯治療などで入れた詰め物や被せ物、抜けてしまった歯を補う入れ歯。
1度入れればずーっと使い続けられると思っていませんか?
残念ながら、歯科技工士がどんなに丁寧に作っても寿命はあります。

日頃のお手入れによって差がありますが、一般的に5~10年程だといわれています。
もちろん、保険治療であったりなかったり、材料によっても差はありますが、数十年使い続けることができるのはごく稀です。
「詰め物を入れて10年以上経つが問題ない」という方も、必ずとは言い切ることはできませんが、検診を受けてみると二次う蝕(虫歯)が見つかるかもしれません。

1度も治療をしたことがない歯と比べて1度治療した歯は虫歯になるリスクが高くなります
しっかりと定期的に健診を受けていれば、詰め物などの使用年数を延ばすことも可能です!!
ご自身の歯はもちろん、詰め物や被せ物・入れ歯を快適に使うためにも健診を受けられることをオススメします☆